
前回に引き続き、時系列整理時の雑感をつらつらと。
以下、ネタバレを多く含みます。
前回は三兄弟とアイーシャの年齢相関を推察して年表自体の起点と終点を決めるまでの雑感を述べました。
今回は、錬金術会まわりについての話をば……
錬金術会に直接関係する人物は、トレリアとマカブレ、あとはビュッシと空洞を塞いでいる人物(名前忘れた……あまり今回の話には関係はないので……仮に「弁慶さん」と名付けておきましょうか)が挙げられます。
間接的に関与している人物といえば、アズラン、バルロック、ナオミ、ロメリアの4人くらいでしょうか。
さて、本編で錬金術会がメインとなるのは、湿地帯における共同研究になります。この共同研究がいつ始まり、そしていつ「事故」が発生したのかを考えると、それが大聖堂の「聖人」の活動時期と重なることがわかります。
というのも、まずこの共同研究にバルロックが参加している点です。バルロックは自身の記憶の中で、先王が崩御したのちに王国魔術師として招聘され「命」についての研究に従事する過程でこの共同研究に臨んだと述べています。一方、彼の弟子であるアレフレッドは教会への巡礼を決める中で師であるバルロックに対し王国の変な研究に参与し始めた的なことを述べています。この二点から、バルロックの共同研究への参加とアレフレッドが学院を辞めて巡礼に向かった時期は近いものであることが考えられます。
そしてもう一点、「孤独の記憶」の中では主人公の魂が入っているパペットを「錬金術会の長」がアズランに売っている場面が描かれています。ここでアズランは「奇跡の男を連行した」と言っていることから、この出来事が「悲哀の記憶」以降であることがわかります。
つまり、この共同研究の期間は、アレフレッドが巡礼を終え、古書院の研究員となり、聖人の儀式を経て、そしてカノンの柩に連行されるまでの期間とほぼ同一と考えることができるのです。
当初、共同研究の「事故」は比較的早い段階で発生したのかと考えていたのですが、上記の流れを考えるとけっこう長いスパンで行われていたことが窺えてきます。また、共同研究⇒カノンの柩と研究場所を変えたのかと考えていたのですか、カノンの柩の第四層の手記を見るに、カノンの柩ないし坑道での強制労働による異種化の実験は共同研究と同時期ないしそれ以前から行っていたことが見えてきます。カノンの柩の再稼働はシレンスの死刑停止時期にも関連しているので、時系列の基点としてはかなり重要な部分になってきます。そしてこれらの時期はすべて「先王崩御後」の出来事であることを鑑みると、かなり急速に物事が進められていた、なんなら崩御前の時点から計画自体は始まっていたと考えるのが無難なほどに高速で物事が進んでいきます。整理しながら「ほんとに? ほんとにこの時期???」となりながら整理しておりました。
まず、順番的に最初であろうシレンスの死刑停止について。
ここはかなり複雑で、シレンスには「先王が崩御して死刑が増えた」という残留思念が残っていることから、すぐに死刑停止が決まったわけではないことははっきりしています。その後、死刑囚と成り得る重罪人はカノンの柩に送られることとなり、最後の執行人(始末係)として5人が集うわけですが、この中のひとり、アルバートの発言に物凄く重要なことがあったのをつい先日、友人がプレイしているのを見て知りました(イベント発生時の会話のため二度読むことができないため)。
というのも、アルバートが海賊から足を洗ってミルトンで職探しをしている時期に「数年前に大聖堂に聖人が現れた(もしかしたら若干の違いがあるかもしれません、あそこまでもう一周するのか……)」という発言が出てきます。つまり、シレンスの死刑停止が決まり、最後の執行人を公募している「数年前」に「聖人」が誕生しているということになります。
死刑の廃止については「聖人」誕生後であることが、ロザリンドの記憶から推察できます。ロザリンドの記憶では彼女を殺したのは仮面をかぶったしゃがれた声の人物であったと書かれています。同一の特徴を持った人物がバクホリの最期の記憶でも見られます。そして、バクホリはシュミットの血だまりを見てはっきりと「自分を殺した男」と言ってくれるので、おそらくロザリンドを殺したのもシュミットでしょう。
シュミットが王国の防衛協会に所属したのはシレンスの死刑停止が決まったあとになります。同様にほかの兄弟ふたりもそれぞれ別の役職に異動が決まっています。ちなみに、前回の計算軸でいくとシュミットが異動したのが40代前半になるので、医療協会における「あいつももういい歳だろう」というにはちょうど良い年齢かと思います。それにしても、あそこではっきりとヤクに頼っている感を出しておきながら、平原の家では幻覚剤のひとつも出てこないのが逆に不気味。
話を戻しまして、シュミット同様に異動が決まり、特殊部隊(要は黒騎士団)の所属となったのがジャミットです。黒騎士が再集結された要因としてはカノンの柩における計画が挙げられているので、これは異種の生成実験のことであると考えるのが妥当となります。
さて、ここで問題が発生します。
シレンスにおける死刑停止が決まったのは、教会に聖人が誕生した後になります。
死刑停止決定と共に(時期のずれはあるかと思いますが)ジャミットは特殊部隊に異動となり、この特殊部隊の結成背景にはカノンの柩における実験があります。
この、カノンの柩における実験は共同実験より前に始まっていたことが推察されます。
そして、共同実験はバルロックの参加とそれに対するアレフレッドの批判から、聖人誕生前に開始したと考えられます。
助けてくれ。
ひとまず、時期的なずれの生じない方面で調整していきます。
まず、カノンの柩における初期の実験(強制労働)の段階では特殊部隊は結成されていない or ジャミットは結成時ではなく結成後に入団したと考えます。また、初期の実験における被験者(罪人)は軽犯罪者(盗みなんてしなけりゃ良かった、と言っている方もいらっしゃいますし……盗みで食らう罰にしては重すぎるんだよなあ……)とすることで死刑停止時期よりも前に始まっていたとします。
死刑停止時期とカノンの柩における実験時期が重ならないことで、三兄弟の異動時期とのずれも解消され、聖人の誕生より前に実験が始まっていても不自然ではなくなりました。
では次に、共同実験における事故のタイミングです。
実は、前述りずれよりも、この「事故」のタイミングの問題の方がかなり難問でした。
まず、バルロックは湿地帯の事故を受けて実験から手を引き地下に籠っています。そして、カノンの柩第四層における手記において「聖人」について調査していると思しきアズランの手記には「彼はいま地下にいる」と書かれています(その近くでは作中で何故か4本も手に入る「バルロックの魔法鍵」が手に入ります。作中唯一、バルロック本人が落としたわけではない鍵として有名(?)です)。つまり、この二点の情報を合わせると、湿地帯における事故は「聖人の誕生」よりはあとで「悲哀の記憶」より前になります。
次に、その事故の渦中にいたマカブレの記憶を読み返してみます。彼はその事故によってトレリアが発狂した、と述べています。トレリアについては当時の錬金術会の長であることが明記されており、カノンの魔法鍵を預けられていた人物のひとりであることもはっきりしています(魔物と化した彼女の近くで魔法鍵も入手できることから間違いないでしょう)。
さて、「錬金術会の長」或いは「トレリア」という名前が、別の場所でも出てきます。アズランがパペットを購入した相手としてそれぞれ「孤独の記憶」とカノンの柩第四層の手記において、です。また、共同実験所の所長の隠し部屋でも「私の作ったホムンクルスを~」と出てきます。これらの資料についての分析は後述するとして、この時点で先のバルロックの記録からずれが生じます。
先のバルロックの記録では、湿地帯における事故は「聖人の誕生」よりはあとで「悲哀の記憶」より前になるとしました。しかし、アズランが「トレリア」からパペットを購入したのは「聖人連行後」、すなわち「悲哀の記憶」の後になります。そしてこの時点では「トレリア」は発狂していないため、マカブレの記憶に従うのであれば「事故」発生以前であると考えられます。
……助けてくれ。
ではここでもずれがない形で調整を行います。
バルロックがときたま異種族の洞窟の方に向かっていた様子が湿地帯の残留思念から窺えます。つまり、地上と地下を行き来していたと考えられます。アズランが書いたと思しき「彼はいま地下にいる」というのは、そのうちの地下にいる時期に書かれたものと判断しました。
ただし、カノンの柩における反乱時には完全にバルロックは引き籠りと化している必要があるため、湿地帯の事故は反乱よりも前に起こる必要があります。しかし、エメルダとクレストの年齢の都合から、パペット購入後から柩の反乱まではそんなに長い期間はないであろうことが考えられ、引き籠った直後に「王国の脅威に備えなければならない」という状態になったのではないかな……という感じです。
ちなみに、上記の解釈以外に別に考えていたパターンがありました。
それは、「アズランにパペットを売ったのがトレリアではなかった」パターンです。実際、「孤独の記憶」の中に出てくる人物は「錬金術会の長」とだけ出ており「トレリア」という名前は出てきません。あの取引自体が事故後のものであり、発狂したトレリアの代わりに別の誰かが錬金術会の長に就任したあとであれば時期的な問題は解決します。
そもそも「孤独の記憶」における「錬金術会の長」の言葉遣いは、いくら魔物化していると雖も敵として出てくるトレリアの口調とはまったく異なるものなので、少し同一人物としてしまうには難しいところがあります。というか、異国から留学にきてそのまま錬金術会の長にまでなったとはいえ、一国の摂政に対し「アズラン」って呼び捨てにする度胸はやばいですね、錬金術会ってそんなんばっかなのでしょうか?(なお、マカブレの発言などからトレリアの年齢も考えみたら、アズランとほぼ同年代疑惑が出て「う~~~ん……?」となりました。そういえば、留学先ってどこなんでしょうね、魔術学院とか言われたら同期ですね、呼び捨てあってもおかしくないですね???)
それはさておき、ビジュアルはまんまマカブレなので一瞬彼のことかと思ったのですが(オーブも持てるほどの幹部でしたし?)、彼は事故後すぐに逃走しているので、彼ではないことは確実です。では、長の座を狙っていたビュッシかな、と思いきや彼は事故後すぐに魔物化したそうなので違うようです。
では誰なのかな……などと考えていた時期もありましたが、すべてはカノンの柩第四層、「トレリアから最新のホムンクルスを購入した」という手記ですべては掻き消えました。
ロペオくん事件といいカノンの柩はまじで頭を抱える事案しか持って来ないのでにこにこしてしまいますね、カクタス呼ぶんでまずは中途半端に工事が止まっている第二層からロッキーどんで踏み潰していきましょうね~~~ここが大乱島最終話、マッドカクタス怒りのロッキーどん。
ところで、マカブレの記憶ではトレリアは事故によってすぐに発狂したように捕らえられますが、共同実験所での残留思念を見るに「発狂」と思しき症状が見られてから精神安定剤による治療が試みられた形跡があります。部屋に閉じ込めたものの、崖に追い出してしまったがために事故による魔素を吸収し魔物化したと考えられます。さらに、「事故」が発生した地下実験場(残留思念などの様子から、事故地点はあそこと考えるのが妥当でしょう)から共同実験所までは距離があり、なんならそこにいたるまでの間を弁慶さん(仮)が立ち塞がっています。また、マカブレ自身はあの地下実験場から逃げたと思われる一方、トレリアが発狂したと思しき場所は共同実験場内です。
………………もしかして、「事故」って二回あったりしました???
………………………………………………助けてください。